お隣はだあれ 今日はとくべつ 蝶々 ねずみ 草や花も お面をかぶり 誰が誰だかわからないよる 今日はとくべつ いなくなった人達が お顏をかえて この世界に紛れこむの みどり色の回轉木馬 あら お馬の上には あの日からいない あの子がほほ笑む 燈りを点せ 濡れている暇などない ほら此方へ 手招きして さあお迎え あなたの家はここ 今日はおまつり 誰も彼も列をなして カラフルな提灯 群れを造りよるを飾る このおまつりが終わるまで 殺してはいけないよ 虫も鳥も すべて すべて仮初めのお顏 燈りを点せ 皆で輪を造り ここで踊りましょう 手拍子してふり向いた お面のあなたはだあれ 柔い異形が遊ぶ じき夏が終わるよ 嗚呼泣かないで つぎも逢いにくるから 季節がめぐる いとしい 誰も彼も輪に紛れて きれいでしょう 飴雪どうかどうか召し上がれ おまつりが終われば また廻り出すうき世のお庭 とくべつな夏の日に 誰そかれの優しい宵闇