晩夏の香り綴じる 薄い紙をなぞって 想い馳せる記録の束 甘い毒が腕に絡む 読み解けたなら 近づけると そんな夢を見た 花は枯れて種を残し 続いていくものだけれど この白い花はただひとつの 株を分け合うしかなかった 降り出す音を浴びて 立ち尽くしていたんだ 黒に染まる肩を抱いて 震えることすら忘れて 信じ続けた花茎が折れ 今静かに目を それぞれの価値を 幸せのイデアを 誰もが答えをもたない この世界で 求め追い続けよう