風詠む不如帰 一夜の夢を 狩る 願われて 疎まれて 付喪に至る物には 依り代は からから くるくるり 忘れ傘にはそもそも下らない 先立つ (後追う) 我侭なぞ許しませんと 人影 (物陰) 何処までも憑いて逝くわ 忘れ我々 我忘れ去られて 主に思い出せ 孤独な碌な事 河羅々木ぶろうとも 無駄 無視 骸なんぞ 無意味な無意識 ほらほら 嘘をつく 混じりっ気の命乞いは 咎を齎すぞ からから 迷える蛾が飛ぶ めらめら 燃えろ 卑しく 唐松をあしらった 柳の様なされされこうべ こちらへおいでなって 鬼の居ぬ間のなんとやら いついつ 出やるのや 狐の嫁入りには 御用はありゃせん 至らぬ 塵芥 見ていかにゃ 死に損よ 百の物語 捨てられた乳飲み子よ 手のなるほうへおいでなさい まっかっかの鳥居なんて 狐が見せたまやかしよ 追い越せ (追い抜け) 此処は個々の一本勝負 負け試合 勝てれば儲けもん 負けた時には 藁にでも縋りなさい 嬲られて 毟られて 堕ちる 一つ 後ろを振り向かずに 二つ 声を噤ませて 三つ 日陰に入り込むな 破れば お陀仏 貴方が欲しい おいでおいで はないちもんめ 相談なぞいらぬ こっちで石でも積もうじゃないか 驚きやせん 危惧せず 泣き喚きもしない (畏怖せず) 依りつかない木偶 (誇示せず) いざ いざ いざ踊ろ (いざ いざ いざ果てろ) ケタケタ下駄が鳴る 荒ぶり禍を齎し 和ぎった事無し 物の怪 夢心地 讃えられ 祟られて 唐松が燃える 不可思議すら傅く 底抜けの性 こちらよこっから先は妖番地 貴方の滑稽さには舌すら巻いて 九十九の物は大事に仕舞いなしゃんせ 道往く次の的はどちら様