視線が頁を泳ぐ 意味も残さないで文字は逃げる 誰もいない書庫にただ一人 求めていた静けさこぼれるだけ キミを知ったあの時も 同じ様な霧の日だったから? 扉が動き出す瞬間に 何故かキミに会える予感がした 側にキミの足音 目を逸らしてみても鼓動早まる 気付かないフリしていた ボクの名前をキミが呼んだ この瞳に残した いつかの姿を 記録にしかない 天使に重ねた 馬鹿げた想いは 丸めて捨てた ……はずなのに …… 初めて聴くキミの声 逸らして伏せていた目が逃げる ボクを見つめていた紅い瞳 時間よ止まれとつぶやいた