誰かが僕を呼んでるような気がして 歩を休め 振り向けど 何もなくて きっと聞こえた声はあの夏の日の まっすぐな僕の声 心の奥の方から 扇風機が首を振り ゆれる蚊取り線香の煙 キンキンに冷やしたジンジャーエール 飲み干していつもの神社へ 特に何かをするわけでもなく 笑い声だけ無限に広がる 飛行機雲追いかけ 南からは心地よい風 目をつむれば過ぎ去りし木漏れ日 まだ幼かったこの手に 握りしめていた未来も 古い写真の中セピア色 良いとか悪いとかじゃないよ ただこの街も 僕たちも 変わったんだ あっという間に 涙雨か 刹那の夕立 風に舞う向日葵 遠くに蝉時雨 日に焼けたいつかの少年の詩 夕暮れは切なく この胸に焼き付く 物憂げな花火の煙と共に 夏の終わりに 夏の終わりに そろそろ近所の祭りオハヤシの音が 窓の外から聞こえる頃か? 駆けずり回っていた裏山 今思い出すだけで羨ましい 無駄話ばっかしてたっけ? どんな景色を見てたっけ? ビー玉押して弾けるラムネ 味は切ない夢か正夢 今では遠い記憶の中に 灯るあの日の線香花火 いつまでも心に留めたい だけどもう二度とは戻れない 取り残された蝉の抜け殻 家までの帰り道抜けたら おぼろげ光る月は浮世絵 夏の終わりを告げる虫の音 誰かが僕を呼んでるような気がして 歩を休め 振り向けど 何もなくて きっと聞こえた 声はあの夏の日の まっすぐな僕の声 心の奥の方から 思い出ばかり この胸をよぎる 黄昏に涙も溢れるけど 今も背中を支えているのは あの日の僕たち あの日の約束 風に舞う向日葵 遠くに蝉時雨 日に焼けたいつかの少年の詩 夕暮れは切なく この胸に焼き付く 物憂げな花火の煙と共に 夏の終わりに 儚くも愛おしい Ah 夏の終わりに