ここはどこなのか 思い出せない 消えかけた砂の船 途切れ途切れの痩せた骨 自分の名前も 思い出せない 空に青を描く鳥 錆びた水に映ってる  この道はどこかへ 続く道なのか 振り返っても何もない 海の夢を見た 思い出せない 見渡して呼ぶ声も 乾いた砂が呑み込んだ 夜の匂いも 思い出せない 干からびた白い影 靴の底にへばりつく 迷い込んだ路地の隙間から見上げた 空はただ素知らぬ顔 風はどこふく 重い足取り 雲の影を道しるべに どこへ帰るというのだろう どこへ帰るというのだろう