黒い暗い闇に 一つ金剛石を砕いて散らしたような 脆弱の夜を空に張り巡らせ 世界は虚無を 終わりを迎えた そんな中で 私は虚無を 夢を見るのだ 森の中で 私は息を吸う 星が流れた気配に 空を見上げて見る 幾千の星が 遠く彼方で撃ち光る 虚無は来なかった 待ち人は 気紛れである 強がりだと言うのには 違くがある  そもそも 隔たりのきっかけを作ったのは 私だから 些細なことが 後々大きな障害物に成って 私と謂う一人に 重く圧し掛かる 胸の真ん中 その奥が軋んだように じんわりと痛む その痛みは 涙腺も刺激するだろうか 反射的に 夜を見上げると 其処にあるものが全て 濡れては霞んでゆく 月と星の 僅かな輝さえも眩しくて 私は思わず目を細めた 星がまた流れたその時 私の頬にも冷たいものが流れる すべてを暈かして流れたそれが 何時か涸れるなら その時 私は 笑えてるだろうか