[00:10.80]あれは4億2000年前 [00:15.86]イアぺトゥスの海の浅瀬 [00:21.30]光の粒を浴びながら [00:26.45]わたしは夢を見ていた [00:30.97] [00:32.59]疾風の速さで地を這う蛇 [00:35.63]雄叫びを上げて舞う鉄の鳥 [00:40.36]灰色の森は泥の息を吐く [00:45.93] [00:47.49]その瞬きの一瞬で [00:52.70]時はいくつもの扉を開き [00:58.34]我こそが支配者と名乗る [01:03.40]命の醜い連鎖を許す [01:06.90] [01:09.00]石の河に溢れる獰猛な捕食者 [01:14.13]手を汚さない匿名の哲学者 [01:19.60]盲目の蜂に既に帰る巣はない [01:24.97] [01:35.10]たとえ生まれても [01:36.88]ひとりでは立つこともできない [01:39.50]この惑星で一番ひ弱なその生き物は [01:44.60]神から手に入れた火を [01:46.66]天に向け 地に放ち [01:50.70]自らの時を焼きながら [01:52.56]愚行を繰り返す [01:55.50] [01:56.19]どこかで雷鳴の轟く瞬間に [01:58.98]いつか目が覚めるのか [02:02.14]すべてが悪い夢だったと [02:05.59]いつか目が覚めるのか [02:08.27]問うことばに終わりはなく [02:10.80]答えもまたきりがない [02:15.30] [02:16.52]それでもじきに雪解け水のせせらぎ [02:20.97]新たな季節を告げる音が [02:24.90]螺旋の中心から聴こえてくる [02:27.27] [02:32.13]野を埋める春の花々 [02:35.45]蝶の羽音に身を委ね [02:40.00]稚魚の群れは流れのままに [02:44.61]無邪気に鰭を動かすだろう [02:48.89] [02:54.90]それは4億2000年後 [02:57.80]ローラシア大陸の果て [03:03.50]暗黒の鍵を開いた土地 [03:08.17]わたしはまた夢を見ている [03:12.50] [03:14.31]風は風 水は水 [03:18.16]なにものも [03:19.80]それ以上でも [03:21.47]それ以外でもない 世界 [03:24.28] [03:29.19]風は風 水は水 [03:33.30]なにものも [03:35.20]それ以上でも [03:36.98]それ以外でもない 世界 [03:39.91] [03:41.55]風は風 [03:46.17]水は水 [03:50.80]風は風 [03:55.59]水は水 [04:02.30]わたしはまだ夢を見ている