[00:06.629]皆様、私は鎌月鈴乃と申す。故あってここ笹塚に罷り越してきた。 [00:14.501]時代遅れの旧家の娘、世間知らずで相済まぬ。 [00:19.859]不思議な縁でエンテ・イスラから日本 [00:30.238]流れ流れて笹塚のヴィラ・ローザ [00:39.709]白い(すずの!)麺は(うどん!) [00:44.570]隠した想いを込めて茹でよう [00:53.287]ご近所の付き合いは長屋暮らしの [01:03.871]とても大事なことだから、うどん…贈らなければ [01:24.255]初めて訪れたのだけど、何故だかどこか懐かしい。 [01:29.758]ここは、私が失った何かに溢れているのだな… [01:35.170]なさねばならぬと忍ばせた己の迷い [01:44.686]何故かここで暮らすほどに溢れてくる [01:54.250]馴れぬ(すずの!)嘘を(うどん!) [01:58.810]隠した着物の模様…それさえ [02:07.422]「かまわぬ」と呼びかけて私を包む [02:18.296]これを情けと呼ぶのだな、また…涙が落ちる [02:48.806]茹であげたこの麺のコシの強さが [02:59.75]『絆』なんだと気付かせる、皆…うどんを食べよう [03:12.355]まだまだなにも解らぬけれど、うどんを囲むこの団欒と、 [03:17.962]そこに灯った笑顔のことを、今は信じてみようと思う。 [03:24.574]笹塚…ここへ来てよかった。