[00:06.55]宵にさらされて 浮かぶなだらかな坂を [00:17.34]静かに見送る 老いた背中に [00:27.25]そっと手を添えて 行方さし示す影は [00:37.89]かすかな 送り火揺らす 幻 [00:50.09]せめて 冷めた頬に 紅をさして欲しいのです [01:14.51]幾瀬過ぎました 咎の長き別れ路に [01:25.00]乾いたくちびる 声にならない [01:35.10]春に色づいた 夏のまばゆい光を [01:45.84]添わせた 確かな日々が 愛しい [01:57.85]閉じた 瞼こぼれる 最後の引き潮の涙よ [02:47.78]船はすべり行く 遥か七色の雨が [02:58.34]迎える岸辺 あふれるやすらぎ [03:08.48]秋に黄昏れて 冬の訪れるとともに [03:19.15]再び 黄泉がえる日の 旅たち [03:31.13]せめて 冷めた頬に 紅をさして欲しいのです [03:52.05]閉じた 瞼こぼれる 最後の引き潮の涙よ [04:14.98]