黄昏に踊る魂 道標の北風 教えておくれ 彷徨える娘の往く道を 煌めく氷のティアラ 霜の衣翻し そっと囁く祈りの詩 時を越えて 土の温み抱かれて 揺らめき消える淡い夢 それは雪のまぼろし 眠る森も柔らかな彩り 萌ゆる時まで 小さきもの 強くけなげに生きて 儚き音 細い月に浮かんで 凍る空を羽ばたいてく 大いなる翼は持たずとも 風よ雲よ この軌跡を 未来へ繋ぐ 白妙の大地へ 風舞う薄暮の昴 光り集め咲かせた 碧い花瓣 子午線の空ろに舞い散った 氷の娘の鈴の声 瞳閉じて呟く やがて満ちゆく息吹の詩 時を越えて 水に融ける結晶の 滴りはほのかな彩の夢 それは花のまほろば 芽ぐむ森に 慈しみ遺して かき消えてゆく 小さきもの 強くけなげに生きて 澄ました瞳 燃える星を映して 薔薇の蕾に口付けする 春の女神にはなれなくても 鳥よ獣よ この慈愛を 未来へ捧ぐ 白妙の大地へ