[00:12.450]これは、ゆかりちゃんという女の子のお话です [00:19.430]ゆかりちゃんには、お父さんとお母さんがいました [00:24.980]三人はとても仲が良く [00:27.720]休日には、必ず三人で出かけていました [00:33.650]しかし、幸せな日々は长く続けませんでした [00:37.900]ゆかりちゃんが小学校五年生の时に [00:42.800]お父さんが事故でなくなってしまったのです [00:49.000]悲しみを忘れようと、お母さんは必死に働きました [00:54.050]ゆかりちゃんも、お母さんの喜ぶ颜を见るために [00:59.340]顽张って勉强しました [01:04.390]そして、ゆかりちゃんは无事に、小学校、中学校を卒业し [01:10.310]高校への进学も决まりました [01:15.820]けれど、もともと病弱だったお母さんは [01:19.590]过労が立てて倒れてしまいました [01:24.410]それは重い病気で [01:26.710]入院した时にはもう手遅れでした [01:33.370]「ゆかり、最后まで寂しい思いさせてごめんね [01:39.030]お母さんは先に行ってしまうけど [01:44.780]これをあなたにあげるから。 [01:47.870]どうしても辛い时は、これを开けなさい [01:55.420]そう言って、お母さんはゆかりちゃんに [01:59.540]手作りのお守り袋をくれました [02:03.750]その夜、お母さんは天国へ旅立ちました [02:13.090]お母さんがなくなった后、ゆかりちゃんは [02:16.950]亲戚の家から高校へ通うことになりました [02:22.210]けど、毎日寂しくて仕方有りませんでした [02:27.670]「お父さんとお母さんもいないのに [02:31.730]どうして私はここにいるんだろう [02:35.810]そんなことさえ考えでしまいます [02:39.670]寂しさを纷らわすように [02:42.390]形见のお守り袋を鞄につけて [02:45.610]毎日登校しました [02:50.290]ある日、いつもの様に下校しようとした时のことです [02:55.550]ゆかりちゃんを虐めるクラスの男子が [02:59.060]からかうように声をかけました [03:03.970]「ゆかり、いつも付けてるそのお守り、见せろよ [03:09.530]ゆかりちゃんは「大切なモノなの」と [03:13.200]言叶を浊して、见せようとはしませんでした [03:18.450]しかし、男子は嫌がるゆかりちゃんから [03:22.600]强引に鞄を夺い [03:24.900]お守り袋の纽を引きちぎり [03:27.860]袋を开けようとしました [03:32.380]ゆかりちゃんは全てを说明して [03:34.330]返してもらおうとしましたが [03:37.090]引込みがつかなくなった男子は [03:39.240]お守りの袋を开けて [03:41.320]中の物を手にしました [03:47.250]中には手纸が入っていて [03:50.510]それを见た男子は、绝句しています [03:57.490]ゆかりちゃんは今まで手纸が入っていた事すら知らなかったので [04:03.100]男子から手纸を夺い返し [04:05.900]泣きながら手纸を読みました [04:11.440]手纸には、お母さんの文字で [04:16.750]はっきりとこう书かれていました