第四話、残念ですが あるところに、とても若くて綺麗な母親と娘がいました 生まれ持って病気にかかていた、母親は携帯電話を買いやっていました 「お母さんは仕事しているから、なにがあったら留守番電話に録音して置くのよ」 そう母親に言われた通り、娘は毎日あったことを録音します 「今日は友達と遊んだ」 「今日は具合が悪い」 「今日はよく晴れていた」  傍目には、とても仲のいい親子に見えました しかし、小学三年生にもなった頃、娘の容態が急変しました そして、彼女が入院してから、母親の様子はすっかりかわってしまいました 娘を見舞うことも少なくなり、新しい男性とも付き合いだし 娘を疎ましく感じているようでした 時より、こんな暴言さえ娘に投げかけます 「母さんをこんなに苦しめて、あんたなんて、地獄に落ちてしまえばいいのに」 しかし娘はどうすることもできません そんな娘を慰めてくれるのは、友人だけでした ある日、お見舞いに来てくれた友人が 写真を撮ってくれることになりました 娘を中心に、三人で写真を撮り また写真を渡しに来ると言って、二人は病室から出っていきました しかし、彼女に写真が渡ることはなく 数日後に亡くなってしまいました 死に目にあえなかった母親は激しく後悔し、葬式でも泣き叫びました 「もっと優しくしてあげればよかった」 「もっと一緒に居ってあげればよかった」 けれど娘は戻ってきません 泣いっている彼女に、娘の友人の母親が声をかけてくれました 「聞けば、死の直前にも娘の友人がお見舞いに来てくれていたというではありませんか」 母親は、深く感謝するとともに、その時娘が写真を撮っていたことを耳にしました そしてこう懇願します 「お願いします、その写真を、私に譲ってください」 そう母親は頼み込みますが その娘の友人の母親は、 「あっ」と口を塞いたまま、なかなか「うん」と言ってくれません 「何故だか、見ない方がいいというのです」 けれど、母親にとってはそれが娘の最後の姿です 何度も頼み込んだ末、ようやくその写真をもらうことをできました ところが、母親はもらった写真を見て驚きました そこには、三人の女の子が写っていましたが 真ん中の娘だけが ミイラのように痩せ襲って写っていたのです 「こんなふうになったのは、きっと自分のせいだ」 そう思って母親は霊能者のもとに 写真を供養しに行きました そして霊能者にこの写真の意味を尋ねました しかし、なかなか答えてくれません 何度も何度も頼み込んで、ようやく教えて貰う事が出来ました その霊能者は、真っ白の顔で、こういうのです 「残念ですが」 「貴方の娘さんは」 「地獄に落ちました」 「メッセージが一件あります」 「母さん、お母さん、おかっかっかっかっ......」