ゆら ゆら 戯れを 夜な 夜な 艶やかに魅せて 舞い跳ねる宵の蝶 ひら ひら その翅が ちら ちら 焼焦げ朽ちようとも 胸に宿る灯は 燃え盛って けして負けないと決めた どんなに泥濘に塗れようと 生きること 生き抜くこと 其れが証 餞の意思 ゆら ゆら 揺らめいて 夜な 夜な 影絵は蠢く 胸に芽吹いた蕾 ひた隠して けして求めぬと決めた どんな光に焦がれようと 騙り事 偽り事 其れは無間に肢を掬う 恋し 君 焦がれ 焦がれ けして 嗚呼 结ばれぬ運命でも 凍て付く冬は春を識って 幾度 幾度 現映し その度心は割れて…尚 惹かれ 別れ 泪忍ぶ どうか いつか 君よ 幸せに 生きて… 愛し 君 焦がれ 焦がれ ならばこそ 夢幻へ流しましょう 愛すればこそ壊してしまう ならば 君の幸せのみ 指折り数え 望みましょう 割れた心を抱いたまま 永遠に忘れましょう 終わり