滲んだ記憶 響く足音 鮮やかに痛んだ孤独が成す紅い螺旋 憂いを帯びる熱と言葉 繰り返す衝動満たされずに苛まれて 灼けつく程の乞いに焦がれて思いが 閉じざした理 憧憬を壊して 溺れて往く慕情 嗚呼・赦されないと知りながら 歪な希いに咲き この手染め上げた曼珠沙華 遠のく理性 増える傷痕 狂おしい輝血に彩られた緋色の枷 滴る永久が魅せる恍惚 色褪せた瞳に喰らいついて深く抉る 冷えた唇に這う指先が描く 求めた解答 憧憬を壊して 溺れて往く情欲 嗚呼、赦されないと知りながら 抱いた肢体に咲く 甘く仄昏い曼珠沙華 End of Lycoris