作曲 : himmel 愛は行き止まり 手のひら零れ落ちていくその花の色 行方くらました風が残した 幽かな香り どこかで微睡む薔薇の種は 見たことのない卿の夢を見る 四季の頁めぐり 土深く根を張り茎を伸ばす 戸惑う指先を誘うような  愛しさは抜けない棘  手に入れないものを追い求めることは そう 「失う」と知っても 花は夢が幻 瞬きを奪う 痛みを恐れた弱気な胸に爪を立て 傷付かない距離て 見極めない憧憬 切なさ受け止め 腕を伝った血と同じ色 花園の地から 一歩も離れずに生きてきた 君の命 腐った果実に宿る 次の輪廻が憎たらしい ひび割れたステンドグラスの 図案を思い出した 僕の愚かさを待ちぼうけして枯れ散った 露と消えた花よ 時の流れに何を 掴めるというの 犯した罪さえ やがて去りしものに変わる ならばその痛みを 何度も受け入れよう 最後の秘密を 噛み締めながら 堕ちていこう 君は儚い花 瞬きを奪う 痛みを恐れた弱気な胸に爪を立て 傷付かない距離で 見極めない憧憬 ひとつに溶け合う 躰流れる血の残り香 End