虚ろに咲き乱れ 内を蝕む毒の香り 燃ゆる秘めた気持ち 結ばれぬ身を想う涙 浅き夢に酔いもせずに 月を一人眺めて 手に取った簪が赤く染め上げる 身を焦がすように貴方を思う 囁く心の闇の中から 誘われた禁断の快楽 疼く傷跡に舌を這わせて 頬笑みを浮かべながら 泡沫の夢 鬼と手毬遊び 貴方とは違う輪廻の中 知ってしまったのは 行く宛のない恋の末路 この角さえなければなど 愚かな問を重ね 突き立てた心臓に滴る赤い血 揺らめく炎の中で笑う 彷徨う心は狂おしい程 あなたへの思いで締め付けられ 舐る指先背徳の性 抱かれたらもう戻れぬ 花宵鬼譚 ああ、花吹雪に思い寄せて切なく散った ああ、人と鬼の恋慕の情永遠を誓い合う ああ... 囁く心の闇の中から 誘われた禁断の快楽 疼く傷跡に舌を這わせて 頬笑みを浮かべながら 泡沫の夢