作曲 : 150P  作词 : 灯下はこ 夕立をひとりで 彷徨い歩く 赤い靴散らばる 森の奥深く 庭師が差し出した楽園の罪 疑わないまま微かに歯を立てる 鏡のむこうがわ 映るまなざし 大人びた仕草で笑う 少女は 「薄紅の鮮やかさはまだ あなたには似あわない」 無機質の影が ささやいた白昼夢 侵される 純白の日々は移ろって 当たり前に崩れてく その窓枠の向こう側で どうかわたしを誘わないで 飾り立てた銀のピアノ ウソを鳴らす幼さが ただひとつ残されたもの 茨のなか息を止めて 眠ったならそのままで 時を止められるでしょうか ただ このままでいたかった それもかなわないなら 鏡のなか 昏い瞳 もうすぐに大人になる さよなら、わたしのウタカタ 薬指刺さった短針流れ出た赤色が 錆びるなら 今は 骨のような体でいさせてよ 憧れは胸に息づいて それでも朝に怯えて 二人向き合う時間だけが わたしを守る鎖でした 森のむこう 誰かの手が 迷い見透かしたように おいでなさいと手招く 割れる鏡 喪われた わたしの顔した少女 ここでサヨナラと微笑む また 手を離したのは誰? いま 手を引くのは誰? わたしだけが わたしのこと守れたのに 「行かなきゃね」 最後の魔法を ほどいた わかってた砕けたなら進むだけと この森を緩やかに焼き払い 靴だって捨てるから ココロまで 連れ出して 灰になった銀のピアノ 最後の幼ささえも わたしの腕で燃えていく 茨のなか 冷たい腕 わたしの涙に触れる あなたが時を動かして もう すべてが森のなかで だけど かまわないから 目を逸らさず 迷わぬよう 連れていって 明日まで さよなら、わたしのウタカタ