昇る月 揺れる水面に溶け 夜の静寂 波に呑まれ 満ちる潮 越えて漂うひと 深淵の眠りに沈む 暗い世界を照らす(希望の星) 明かり求め 遠くに響け(探して そこに導いて) わたしの声(あなたの声) 闇の彼方に伸ばす(長い髪に絡む小指) 指先があなた届くなら(誓った言葉が) 涙流さず進む 失った何か戻るから(何があろうとも 進む勇気 新たに 問うから) 波の狭間に生まれた 太陽が空白ませる(青い夜の 帳破り 光が 射し込む) 明日の朝までこのまま(朝が開けるまで 歩みやめず) 手を繋ぎ行く この夜を(旅する 遠くこの世界) ふたり何処までも(何処までも) 寄せる波 揺らぐ端境越え 砂を踏んだ素足浸し 濡れる髪 伸ばす虜の日々 想い出の約束遠く 深い水底沈む(凍った時 目覚めて) 眠り 終えて 海を越えて(流れ 辿り着け) わたしのもと(あなたのもと) 闇の彼方に見える(暗い闇に 沈む世界) 暁の国を 目指すなら(抜け出したいなら) 塞の果てまで 進む(境越えて 進み行こう) 境界が 世界分かつから(新たな 国まで) 足の痛みをこらえて(赤い色の 花を散らし) 海坂の上 登るなら(この坂 乗り越え) 明日の朝日が 射し込む(朝が開ける果て 目指して行く) その場所へ行く この海を(見果てぬ 遠く この世界) ふたり何処までも(何処までも) いつか そこに 必ず着く 日が来るはず 遙か続く道を求め ふたりともに(いつかの ひかり求め そこに) 闇の彼方に光る その星が 瞳 映るなら 何も迷わず進む 照らされた 道が見えるから 凪の間に浮かんだ(淡い眠り 溶けた生が) 泡沫の 夢生きるなら(胡蝶(こちょう)の 夢なら) 明日の目覚めに 消え去る(今の限りある 時間の中) その前に行く 最期まで(ふたりで 生きる 果てぬ闇が 続く世でも) てのひらが あなた握るなら(わたしを 放さず) 何も恐れず進む(外へ向かい 進んで行く) 温もりが 力くれるから(扉が 開くから) 八千の嵐に荒ぶる(深い淵に 沈む声が) 迫り来る潮 越えたなら(苦しみ 越えたら) 闇の彼方を目指して(朝が開けるまで 歩みやめぬ) 離れずに行く 青い糸路(果てない 旅路 この世界) ふたり何処までも(何処までも) -終わり-