よだかの星には 千と為す はばきり うつろう しろがね こんじき 旅人はその手のなかの 蛍火の光を あたたかな光を 空に還して步き出す 地をあまねく照らす 作り物の神様たち 星は役目を終えて 夜空を黒く染め上げる 人工の天ノ川 降り注ぐ空は綺羅星 天と地は入れ代わり わたしは空へ落ちて行く 巡る万華鏡 欠け落ちて かさねる そらおと かさなる たまゆら 物語は千々に分かれ 繰り返す永遠 本を閉じることも 忘れ去ることもできずに たもと分かつ恋が 引き裂かれた夏の夢が 振り返らぬ決意が 許しを請わぬ思い出が 無数を永久を越えて 夜の闇にゆらめき立ち 帰り道のしるべを 夜空に響き渡らせる くちなしを沈めた 月の夜のとばり しんと静み渡る 清冽な空気をここに 地をあまねく照らす 作り物の神様たち 星は役目を終えて 夜空を黑く染め上げる 人工の天ノ川 降り注ぐ空は綺羅星 天と地は入れ代わり わたしは空へ落ちて行く