[00:53.75]数えば 幾許(いくばく)も 無き [01:00.30]現人(うつせみ)に 時の間の 天命(てんめい) [01:07.00]瞬く 暇(いずま)に 罷(まか)る [01:12.90]陰縫(かげぬ)いを 仕上(しあ)ぐも 骨 [01:19.97]余饒(よじょう)の 名残(なごり) 仔虫(しちゅう)が 老(お)ゆる [01:26.36]追ひ次(すが)ふは 虚耗(きょうこう)と 露命(ろめい)に [01:32.50]嘆(なげ)かふ 諦(あきら)む 恨(うら)みる なれど 際(きわ)に [01:45.46]重ねし 跡形 誇りて 眠り 逝(ゆ)くを 支(か)ふ [01:58.93]諭せば 解(かわ)らぬを 知る [02:04.96]墜(お)つ 蝉は 若為(いかに) 生い 去り逝く [02:11.90]痴(おこ)めく 如くに ゆかし [02:17.83]笹の葉の さやぎも 断つ [02:24.78]余饒(よじょう)の 名残 仔虫(しちゅう)が 老(お)ゆる [02:31.28]叶うならば 五情(ごじょう)を 此の 風に 覓(と)むる [02:37.45]嘆(なげ)かふ 諦(あきら)む 恨(うら)みる なれど 際(きわ)に [02:50.39]重ねし 跡形(あとかた) 誇りて 眠り 逝(ゆ)くを 支(か)ふ [03:04.63]広がる 死せる 風の 墓上(ぼじょう) [03:10.31]生命(いのち)に 在るは 現在(いま) [04:10.36]嘆(なげ)かふ 諦(あきら)む 恨(うら)みる なれど 際(きわ)に [04:22.80]早きを 愛(お)しみて 謝(しゃ)す 故(ゆえ) [04:32.39]風の如く 疾(と)かれ