映写室には天使がいる 壁を大きく影が凪ぐ 疲れたらいつも彼女は 眼を閉じる 遠くに雨を降らす 警笛がひとつ鳴り渡る 煙を巻いて すべては遠くへ そこらじゅうはもう水浸しさ 意識せずにはいられないよね またひとり席を立った おはようこんな夜明けに きみに会えてよかったよ 仮説のような薄闇 カーブを抜けたら海だ! この乗客に人数はない