僕が羊だった頃 君は花を育ててた 金糸雀と骨の躁鬱 残された箱庭の真昼 雨が降るのは呼吸の重さを知ってるから 僕の中の動かない鋏は砂を食べて大きくなり 叫ぶから聴こえなくなる 生まれ変わる、幾度 忘れたい名前どシノニム 灰の時間は空虚を捨てる場所を教えた 憂い 目眩 透ける、 ガーゼの先の秘密 僕が羊だった頃 君は花を育ててた 金糸雀と骨の躁鬱 残された箱庭の真昼 夏の日の二人は書架の森で眠る 穢れない事実は寓話への条件 僕が羊だった頃 君は花を育ててた 金糸雀と骨の躁鬱 残された箱庭の真昼 僕は羊のように笑う君を数えよう 土と荊は優しく 緩やかに僕を撃ち落とした