玄関のドアを開けると宇宙だった うたた寝しちゃって そうしたら 夕焼け小焼けで 目が覚めて 玄関のドアを開けると宇宙だった 思いがけず そわそわとした胸騒ぎ つっかけたサンダル 小さいな小銭入れ ポケットで溶けてゆく もう 君は そこで 星に囲まれた 赤ん坊 コンビニエンスストアへの道順が一瞬 浮かんで消えた 瓦礫の浮かぶ 闇よ 赤ん坊の泣き声 へえええ~ へえええ~ 腕 指 広がる 翼 ゆっくりと 浮かんで 浮かんで 私は 消えた すいっ すいっ すいっ すいっ 鱗に包まれてゆく爪先 踊るようにふいに流星は 火花を上げる 裸足の足に水しぶき キラキラ 天井 くるぶし 川の流れの重た~い 力 力 力 力 知っているかい 真っ黒い夜に流れる川の下にもう一つ流れる 川の水はとても冷たい ほら 水の波紋で詩を書く 誰も足を踏み入れない天の川の辺り きゅーいきゅーいと鳴き砂 ここには 漆黒と光の2つしかない ここには ここには あ ここからは もう もう ここからは 思い出している それとも忘れてゆく 星の雨 夜となれ 誰の星 誰の 誰の 誰の ここは誰の 思い出の中 ここは誰の 中 ここは ここは ポッカリと地球 青い 青い ゆりかごを揺らす太陽の体温 星屑に傘差して 踊ろう 踊ろう 君の声を取り戻して アンドロメダの歌声は あの 雨に溶かして 降り注ぐその夜が 音楽 玄関のドアを開けると宇宙だった 玄関のドアを閉めると地球だった 遠くから あゝ 知ってる この足音を 私は あゝ 知ってる この歌声を 私は あゝ 知ってる この泣き声を 私は おかえり おかえり おかえり 「ただいま」