[00:00.300] 「ねぇ、私のどこが好きだった?」 [00:05.526] 『きっかけは些細なこと。 [00:08.500] けれど、得てしてそんなものなのだと思っていた。 [00:13.203] 偶然の積み重ね。いつしか結ばれた時、耳元で交わされた約束。 [00:22.150] 「誰よりも幸せにするよ」 [00:25.616] いつまでも、という言葉がそこにないと気付いたのは、 [00:30.869] 彼を失ってからのことだった』 [00:34.566] 出会った時は 幼かったね [00:46.584] 婚約を誓った日 [00:58.686] 思い出す あの瞬間 [01:06.036] まるで昨日のことみたいにね [01:22.678] たとえ錆びたって あなたがくれたこの指輪ははずさない [01:46.552] ずっと、ずっと──── [01:59.125] 『言葉に偽りはない。けれど私が欲しいものは、きっと‘永遠’だった』 [02:08.885] 「ねぇ、私のどこが好きだった?」 [02:13.645] 『答えて欲しい。私はそれを守り続けるから。 [02:19.233] ────いつまでだって、守り続けるから』 [02:23.060] 語る声色に 悲壮感はなく [02:29.792] 愛は消えないものと囁いて 橫顔を少女に向けて [02:39.461] ゆっくりと仮面をはずした [02:46.115] 『女性の仮面が音を立てて落ちる。その下にあった少女と同じ顔。 [02:54.771] 年は重ねているものの、疑いようもなく面影が重なっていた』 [03:07.317] 彼女達の話になぜか惹き込まれ 感情移入して入り込めたのを [03:29.105] ずっと不思議に思っていたけれど 彼女のその素顔を見て 謎が解けた [03:50.850] みんな私────? [04:03.087] 「そろそろ良い頃合いでしょうか。もうお気づきですか? [04:09.725] あなたは自殺を図って、生死の境界とも言えるこの場所で目覚められました。 [04:17.227] この館の仮面の住人は、あなたがそのまま生きていれば [04:21.425] あったかもしれない無数の可能性達。 [04:26.210] 雲わば、全てあなたの物語です」 [04:35.347] 『彼女達は言葉もなく仮面を脱ぎ棄てていく。 [04:40.160] それぞれ年齢は異なるし容姿もそれぞれ少しずつ [04:44.380] 変わってはいるけれど、そのどれもが [04:47.611] 紛れもなく少女の面影を残していて……』 [04:53.294] (ずっと感じてた強い嫌悪感 ah…全部自分への……) [04:56.366] みんな私──── [05:18.067] 彼女の指輪は、錆びず今も ... [05:40.323] 「あなたはまた選ぶことができる。 [05:44.032] 痛みに耐えて生き続けるか、そのまま楽になるか。 [05:48.553] 殘された時間はもう僅か。如何なる選択をされても、 [05:54.806] 私が導いて差し上げましょう」 [05:57.994] 「救いなんて、いらない……」 [06:01.369] 「やっと思い出した。────それは、私の最期の言葉だったんだ」