遥か遠くの空は透明な青 まるで音もなく凪いだ 水面のようで ふわり浮かんだ雲は漂っていて 行き場のない私によく似ているな 羽根なんて 私はいらないよ 見えない手に 囚われるから この腕に 絡む雲の波を 振り切って 果ての果てへ この目が見つめる先に 何があるか知らないけれど 雲を見下ろすくらいに もっと遥か遠く飛ぶの やがて見下ろす世は小さくなって 手を振る人の声ももう聞こえない 見上げた先に見える真昼の星に そっと手を伸ばしたら触れられそうで 思い出も 私はいらないよ そこにはもう 何もないから この胸に 絡む悲しみさえ 振り切って 振り返らないで この目が見つめる先に 何が待ち受けているのだろう 息もできないくらいに もっと遥か高く飛ぶの 後ろは振り向かないよ 過去も寂しさも思い出も 振り切って私は飛ぼう 高く この空の果てまで