[00:29.020]語る者さえもはや途絶えるほどには [00:34.840]悠か遠くに掻き消えた記憶は疎なりで幾星霜 [00:40.630]並んで寄り添う人と鬼の姿 [00:46.270]疑うことを知らぬほど小さな小さなその姿 [00:51.510]信頼のその証 [00:54.280]ゆびきりげんまんひとつ [00:57.170]誓ったは嘘を吐かぬこと [00:59.920]ずっと傍にいるよと [01:03.010]幼稚な約束ひとつ [01:05.660]御伽の国の恋物語 [01:11.230]並び立つ影二つ異形象る [01:16.930]まだ見ぬ行く末 語るが如く [01:22.410]何処と行く先わからぬ [01:25.710]風が哭く [01:46.330]語る者さえもはや途絶えたほどには [01:52.240]悠か遠くそこにあった密なる絆は変わらずに [01:57.810]並んで寄り添う人と鬼の姿 [02:03.430]信ずることに飽かぬほど [02:05.880]愛しい愛しいその姿 [02:08.750]約束を交し合う [02:11.480]対する人の望みは [02:14.360]けして涙を見せぬこと [02:17.150]鬼の泣き顔なんぞは 見たくはないのだと [02:22.740]御伽の国の恋物語 [02:28.370]幾夜の果てに二人は契りを交わす [02:33.840]ならば笑おうと [02:36.710]未来を語る [02:39.570]それはどこまでも [02:42.150]幸せな姿 [02:46.860] [03:07.720]幾年が過ぎ去って [03:10.470]はたと帰らない彼は [03:13.290]行方を探されるまま [03:16.120]変わり果てたその姿 [03:19.100]哀れな鬼に晒した [03:21.850]御伽の国の悲恋物語 [03:27.310]夜盗かそれとも [03:29.320]はては妖怪の仕業か [03:32.930]二度と動かぬ その姿から [03:38.460]もはや約束など [03:41.410]破られたのだと知った [03:45.790] [03:47.280] [03:48.680]大地揺らす [03:51.150]もはや物言わぬ骸の前で [03:56.970]嘘吐きめ!! [03:58.510]裏切り者め! [04:02.510]約束一つ守れぬ軟弱者め...! [04:08.190]糾弾の声も遂には虚しく響くのみ [04:13.950]叫びはて [04:16.080]疲れはて [04:16.970]立ち尽くす [04:19.020]鬼の目には [04:23.920]―涙