呜呼、そこな迷い子さん どうしてこっちに来なさった いつかは避け難き運命でも 遠ざかる術もあったろうに 人であり続けること 一人で生き続けること 何からも逃げなかった その気概に、ひとつ杯を 冥土の土産に 呗ってやろうか せめて、向こう岸までの饯として 星が流れ流れ、遥。 堕ちて、挽歌。 移ろわぬ その魂の 色のまま 生まれ変われよ いつかどこか 迎える行く末を 受け入れるが いずれ辿りつく 旅路の果てに向け 今はただ水面を揺らせ 呜呼、そこな迷い子さん とうとうこっちに来なさった 変えられぬ不器用さが 招くものだとわかってたろうに 餓えて行き倒れたのか 或いは、饵食となったのか はては、看取られ幸せな最期を 迎えられたのか 誇りある意思を 詠ってやろうか せめて、向こう岸までの饯として 星が流れ流れ、遥。 堕ちて、哀歌。 轰けよ 魂の 限りなく 遠く果てなく 生けるが 終えるがその裁き 謹受するが曼珠沙華 じきい辿りつく 旅路の果てに向け 今はただ記憶に遊べ 遺す想いを訴えよ歌え 全てを無に帰すその前に 輪廻の輪を舞わせよ回せ 全てを有に繋ぐ為に 星よ高く高く、遥。 昇れ、讃歌。 新たなる その旅立ちを 臆さずに 強く歩めよ 永久に続く 螺旋を描きつつ 帰する果てが曼珠沙華 星を追え いつか 願いに恋をせよ そしてまた いつの日か 翔けろよ、天を