あゝ喪われたものだけを探して 煙草(シガァ)燻らせらば 慾の云 我に欠けた相方(はんしん)なぞ 其処の布団にくるまってる 間抜けじゃなく 凛と(姿勢正し) 暁方に、消ゆ 姿見に遺影(のこ)した暗号 津々浦々の答合わせ等 興味ありますか? 今日も何処ぞの誰かが、首を絞める イビツなる食物連鎖(ふーどちぇいん) だって(きっとね) 貴方も(知らない) 雁字搦めに、餌付けされてる 「……――それが」 「生きるってことでしょう」 壊れたラヂオから流れでた、 お日様とお月様のサイレン Ah まるで別離(わか)れた 二人のこと 祝福してるかの様で、口笛吹きたく 森(びる)の影絵の中へ 一歩、また一歩進んで―――………… もう壊れかけた人だけを、愛すの シャワァ熱めで描く 禊ぎ云 其処に欠けた心臓(やさしさ)なぞ 疾うの昔、喪ってる、灰汁(あく)の極み 凜と(腹を切れば) 暁方に、消ゆ 懇ろに味わい、舌打つ 蜜、 堕落堕落(だらだら)の陽性反応 順路、間違えて 『叫(きょう)』は誰ぞの何処かに、哀を求め 入れ替わる食物連鎖(ふーどちぇいん) ジッと(しててね) 私が(謡うわ) 二人羽織の、道連れだから 「……――何か」 「言い残すことはあるの?」 痺れた手足から浮き彫りの、 純潔と愛欲のエゴイズム Ah そして帰還(かえ)らぬ 二人の愛 宿願だとするのならば、横槍刺したく 自我の狭間の涙 ワット足りずそっと 消えてく――………Ah 「あの月と、太陽は」 「貴方と、私の様に」 「……輝いてた」 「他に、何もいらないぐらい」 「―――……愛してた」 壊れたラヂオから流れでた、 お日様とお月様のサイレン Ah 壊れたラヂオから流れでた、 お日様とお月様のサイレン Ah まるで別離(わか)れた 二人のこと 祝福してるかの様で、口笛吹きたく 森(びる)の影絵の中へ 一歩、また一歩進んで―――…………