作曲 : 月の妖鳥、化猫の幻 大学行きのバスに乗ってバスを降りて 今日は火曜日だから三限目まで エンプティのパッドをオン 羅列された白い文字に白塗りの背景 たくさんあったはずの色鉛筆が 絵の具が<落とした砂糖が濁って重なる> もうひとつも残ってないからクレヨンの代わりに泥を塗る<飲み干して最後に泥を> 指差しすれば 空が出来る 海が出来る だけど目を焼きつくす影に 塗りたい色を作れなくて もう全ての色を奪うと その景色を知っている 栞に沁みたそれがページを汚す さよならだね<幻の先に奇跡を追っている> ゴミ箱の上で手を離した時は涙が枯れていた<窓の外 柳が枯れて> 蹴り飛ばしても<秘密が> 壊せるわけはない 選んだのは手の中 もう鍵は要らない 歪んだ錠 二度と開かないから 使えない日記 黒く煤けたメモが名前を書く<いつから二人は背中を合わせた> 読み上げるけど空の切れ間から振るのは蓮の花だけ それだけ<今咲くべきは明日の花だけ それだけ>