[00:08.96] [00:32.87]蝶と生まれど 蛾(ひむし)よと [00:38.85]囃す調子の 悔しさよ [00:44.84]肉叢(にく)という名の 容れ物の [00:50.64]良しや悪しを 誰が定む [00:57.39]急いて逝き 骨となり [00:59.91]其の貌(かたち) 見違える [01:02.44]盂蘭盆(うらぼん)の 花は 夜に舞う [01:08.83] [01:12.44]月に 相照らす [01:19.32]骨の 白さに 溺れて [01:26.03]辻を 徘徊(たもとお)る [01:32.83]艶(つや)の 空売りは せざる [01:39.40] [01:53.34]花と生まれど 徒花(あだばな)と [01:59.29]独り言(ご)ちすら 懐かしび [02:05.26]皮という名の 裹(つつ)み紙 [02:11.05]剥いで 千切って じっくり 鞣(なめ)せば [02:14.35]他人(ほか)と混じって 見分けも付かぬ [02:17.72]芍薬(しゃくやく)は すっと立ち [02:20.37]黒牡丹 馨(かぐわ)しく [02:22.91]百合に似た 花は 夜ぞ召す [02:29.71] [02:32.85]月に 相照らす [02:39.60]骨の 白さに 溺れて [02:46.42]辻を 徘徊(たもとお)る [02:53.22]艶(あで)な 押し売りは 如何(いか)に [03:00.21] [03:40.67]急いて逝き 骨となり [03:43.35]其の貌(かたち) 見違える [03:45.91]盂蘭盆(うらぼん)の 花は 夜に舞う [03:52.16] [03:55.78]月に 相照らす [04:02.63]骨の 白さに 溺れて [04:09.42]辻を 徘徊(たもとお)る [04:16.23]艶(つや)の 空売りは せざる [04:28.90]見惚れて 骨(かわら)に [04:42.19] [04:47.17] [04:54.00] [04:56.21] [04:58.67] [05:04.31]おわり