鏡の中の 嫌いな私は 本当を隠して 言葉だけ笑って 降り続いている 心の雨は 大きな海になって 溺れてしまいそうだ まだ扉を塞いでしまったままで 鍵をどこかに 落としたみたいだ 「ないと困るな」 思ってもないのに     夢の中でも 自分に 嘘をつき続けて お願い  ねぇ、あと少しだけ 優しい夢のだけ 抱きしめていて 怖くて もう戻れないよ 本当の君がいる鏡の向こうへ まだ 世界は時間を止めたままで 君のいない景色が 色褪せていったんだ ねぇ 鏡の向こうの君はもう――― どうして ねぇもう壊れそうだよ 優しい嘘だけで 作った夢が 遠くて もう届かないよ 聞こえるかな 私の お願い ねぇ、あと少しだけ 空っぽの両手を 離さないで 怖くて もう戻れないよ 本当の君がいる 鏡の向こうへ