国道にははしゃぐ雲  よく似たわたしを追いかけてくる 心地よく揺らすブルースと  初めてのどこかなつかしい風 あなたといる意味は知らなくても  幸せだわ 不器用に頬を緩ませて  少しずつ溶けてく 遠くから 近くから  包まれている夢に惑って 突然ここに来てしまいました 預けた影を震わせながら ひとりになれば そう  あなたをほしがってゆく 今を生きるこのすべてで  あなたを愛していたいよ 世界は始まりを告げている こころ 違っていても きっとどこかで 優しくいることが間違っていても  こうしていたいの もう戻れない ただ美しいだけの 浅はかな秋の日 ひとしきり泣いた後で  答えは出ないと言う それでも  あなたがぼつりと口にした言葉は わずかに染まって 白く残った ふたりになれば そう  ゆるやかにつながってゆく 窓辺に浮かぶ灯(ひ)の中に 温かいあなたと  まどろむわたしがいればいい ことば 違っていても きっとそこから 頼り無く小さな夢でも 側において 今をつらぬく力があるなら  わたしは 生きるでしょうか ふたりはまるでさまよう猫のように 掠れた声で互いを呼び合って 恋風が吹いたとき 巡りあうのでしょう