[00:00.00]ぼくらの自転車 [00:09.65]原案,脚本,監督:楠木明 [00:14.11]作曲,編曲:yukkedoluce [00:22.45]歌:楠木明,宮川杏 [00:30.13] [00:31.04]自転車で丘を越えて [00:34.97]隣の街までペダルを漕いだ [00:39.20]重い車体にふらつく僕の [00:42.41]後ろでいつも笑っていた [00:47.46]  [00:47.80]何処行くにも勝手についてきた [00:52.01]鬱陶しい君が嫌いだった [00:56.25]でも本当は無邪気な君が好きだった [01:02.23]  [01:03.66]日が暮れて [01:05.51]帰り道に迷った [01:09.07]後ろから聞こえる泣き声 [01:14.11]闇に溶け出したふたりを照らす光 [01:22.22]  [01:23.38]夏の終わりに咲いた綺麗な花火 [01:27.70]夜空が散蒔いた星屑 [01:31.53]辺りはふたり以外誰もいない [01:37.74]そこは僕らの特等席だ [01:43.25]帰ったら一緒に怒られよう [01:50.14]  [02:06.62]夜が少し肌寒くなって [02:10.85]真夏のときめきもほどける頃 [02:15.11]あれから自転車の車体も [02:18.37]何故だか随分軽くなった [02:22.59]  [02:23.84]いつも後ろでくるくる笑った [02:27.92]日々冒険で忙しい僕についてきた [02:32.15]君がいつまでも側にいると思っていた [02:37.18]  [02:37.48]君が嫌いで鬱陶しくて [02:41.30]嫌いで照れくさくなって [02:46.00]もうついてくるなよ [02:49.40]なんて言って泣き出した君が [02:53.75]ねぇ本当は... [02:59.38]本当は... [03:03.53]  [03:04.73]君のいく街すらも分からずに [03:09.07]夢中でペダルを漕ぎだしていた [03:12.99]カラスも鳴くのを止め [03:16.93]日が暮れて [03:19.03]闇に溺れてしまう [03:21.80]丘も隣町も夜も越えて [03:25.96]まだ鳴き続ける自転車 [03:30.00]朝焼けが跳ね返る錆びた荷台 [03:36.08]そこはからっぽの特等席だ [03:42.38]  [04:06.50]何処までも行けると信じてた [04:10.73]あの頃の僕らの自転車 [04:14.49]結局は辿り着けず [04:18.60]呆気なく壊れてしまった [04:25.56]知らぬ間に憶えていく世界で [04:29.96]僕らは大人になっていく [04:34.23]あの夏の記憶も [04:37.75]あの錆びた荷台も [04:40.89]君の特等席だ [04:45.35]また会えたら [04:47.00]一緒にあの場所へ行こう