[00:10.500]届かない前肢を 何故伸ばしてまで頂に這い登る [00:21.140]悉く赦しは朽ちた 儚い猫の其の夢は 囓り棄てよう [00:33.540]愚昧な猫には一日遅れの時計を。 [00:37.030]何人が卑劣と宣おうが構わぬ。 [00:40.110]然らば我には、救いも光もいらぬ。 [01:05.070]我は闇の中に潜み、影の中に住み。 [01:08.570]回る暦の上、十二の年を率い。 [01:11.760]弛み無く人間達の地を守るのが定め。 [01:14.800]誰の刃の傷痕か 汚泥の如き憎悪だけが記憶する [01:25.070]朔は遠く鼠を照らす 灯るが儘の光には 歪な陰を [01:48.220]忌々しい猫族の輩がにゃあ、にゃあと鳴く聲を耳にする度、 [01:54.400]募る憎悪。湧き上がる憤懣。 [01:58.890]どうして彼奴らを干支神にすることができよう。 [02:02.210]されど歩みを止めないのであれば。 [02:05.660]我が鞭剣の錆と消えるがいい。 [02:34.510]灰色の嫌厭を映した 毛皮を靜に影が隠す [02:45.140]黒色の渦巻く焔 我が胸の奥底に燃え 天をも焦がす [02:58.530]嗚呼、嗚呼 [03:06.560]届かない前肢を 何故伸ばしてまで頂に這い登る [03:16.980]悉く赦しは朽ちた 儚い猫の其の夢は囓り棄てよう [03:29.810]嘘は罪 真実は罰