あなたはわたしかも知れないと ふと思ってしまうのは なぜだろう いつかずっとむかし 人間が空を飛んでいたころ 会ったことがあるような気がするから いま、あなたは本の間に 優しさの木の葉をはさんでいるのを知っている あなたが淋しいとき そばにいて うなだれた肩をじっと抱いていたい わたしがわたしであるように あなたはわたしかも知れないと ふと思ってしまうのは なぜだろう いつかずっとむかし その大きなつばさの中にしっかりと抱かれたことがあるような気がするから いま、あなたは厚い胸に オルガンの音をひびかせているのを知っている あなたがうれしいとき そばにいて こぼれる笑顔をじっと見上げていたい わたしがわたしであるように わたしがわたしであるように わたしがわたしであるように