作曲 : くるりんご 作词 : くるりんご 夢に見た景色は土埃に塗れて 人の形保った何かと燥いで畦道走って 「もう行こう」と言ったら急に立ち止まって 消えそうな表情して笑ってた タイムリミットは日が沈むまで 子どもの頃は狐と狸が稀なおともだち 今じゃ道路の端っこ転がってるのが常なおともだち ああ、ワンルーム0と1の画面前にして 僕の足も随分と非力になったか ブランコ漕ぎ続けてた一人で 汗水垂らして黙々と夏休みの14日目 見兼ねて僕の背中を押してくれた あの優しいおじさんも今の世の中じゃ不審者なんだろ? 目を閉じて見た夢は畳上、影法師 人の形保った時代と手繋ぎ花一匁 目を開けてみた夢は地平線の彼方 ゆらりんり、今そっちへ迎えに行くからさ 消えずに待ってて 舗装された道ずっと続くこの55号線 雨がアスファルト叩く晴れた空からの僕への便り ああ、久々に言葉にした狐の嫁入り 君も大人になって何処かへ行くんだね 緑とオレンジの電車に揺られ いつか見た景色探して真正面の窓を見つめる 淀んだ空気の中で大きく映る あの太陽が沈むまでに僕は解答(こたえ)探し出せるのか 夢に見た景色は土埃に塗れて 人の形保った時代は大きな夕日を背にして 「こんなとこにいたら置き去りにされるから」 「もうお行き」とそれはそれは小さな声で囁いた 手を取って走り出した外灯、つくつく法師 痩せた時代の手首が語るのが解答(こたえ)かわからぬまま 目を開けた現実で地平線を見据えた 紺と橙のその衝突点へとただ手を伸ばした