褪せぬ想いは雨に打たれて 貴方のもとへ…. 眩い陽射し 涼やかな風 爪先を彩る水陽炎 溶け合うよう寄り添う二人の 影は夏のまぼろし 広い背中に伸ばした腕を 振り解き遠く消える 真昼の夢 色褪せぬ想いは雨に打たれて いつかは全て流されてしまう 抗う術もなく立ち去った あなたは何処へ 水面に浮かぶ懐かしい空 指先で弾けば返る飛沫 静けさを水音に隠して ぼそり紡ぐ恋詞(こいぶみ) 小袖に触れて落ちた紅葉(くれは)が 舞い上がり積もる程に 染まる心 置き去りの心は誰に委ねて 痛みを忘れられるのでしょうか? 羽を断たれた私は一人 涙に暮れる 色褪せぬ想いは雨に穿たれ 崩れて全て流されてしまう 散りゆくことに意味があるなら 貴方のもとへ….