柔らかな木漏れ日の中あなたいつも 優しく私の髪をその手で束ねてくれた それが私の胸を締め付けることも ——嬉しいはずなのに きっとあなたは知らないの 触れ方も声も笑う仕種も 全部眩しすぎて どんなに近くても自分の意思では 見つめることすら叶わない この魔法仕掛けの体では 私の想い募らせることしかできないから 花びらがひらり一片舞い降りてきて あなたの小さな手の平に収もっていくのを まるで自分みたいだんて感じたの ——あなたどの出会いは ただの偶然でしかない もしここで花びらが風に吹かれて その手離れたって 私の両足はあなたの元まで 私を運んでくれはしないの 魔法が解けて物言わめ ただの抜け殼になる時がきて瞳閉じても (私があなたへと残せるものなんか 片手で数えるほども無いよ こんなにもたくさんもらってるのに) 温かい涙の粒も流せないなんて ——嗚呼 愛しい人よ 最初から解ってい事実がまだ 茨のように絡めついて 体中に滲む痛みを受け入れられない 受け入れられるはずないよ もう溢れそうな感情を乘せる 声さえ出す術を知らない いつしかあなたが朽ち果てるその時までは せめて側に在り続けていたい