肩を並べていた陽が 窓枠をすべり落ち ノートの端を齧り取る 影模様 校舎からときどき 君に似た笑い声がする 心地よさに少しだけ 目を閉じれば まるで消えたみたいに 誰もわたしを見てない 気配だけがここにある また明日ねって 手を振るあの子も きっと今は街の中 雑踏の一部 掠め取られた 後に残された ありふれた声で ありがちな夢をみる 肩を並べていた 陽が足元に眠るころ 目覚めた教室の隅に 星模様 目を凝らして見る 誰もいない世界は 気配だけを映して 足早に遠のく季節を拾う 君を振り返る そっと繰り返す 擦れた文字をなぞる指先が 唐突な明日を 無自覚な夢をみている 手を振るあの子は わたしと同じ声でさよならを また明日ねって 手を振るあの子は きっと今も街の中 雑踏の一部 何者にもなれないって もてあます 唐突な明日を 無自覚な夢を ただ足早に遠のいていく 季節を振り返る そうよ君なしで 平気なふりは日毎上手くなる 歩いていける そうよ君なしで ああ