午前7時の交差点 何も変わらない いつも通りの朝 信号の合図 動き出す世界 足早に通り過ぎる見慣れた街 ため息とあくびが並ぶホーム 人いきれの籠過ぎ去る景色 ガタンゴトン 音を立てて 揺れる わたしはそっとイヤホンに潜り込む 視界がぼやける電車内 次の駅へ また次の街へと 跨いでは「ガタンッ」揺れる音に あわせては ふらりよろめいて わたしを呼びとめるような声 聴こえたような聴こえないような そんなことはどうでもいいから この音に溶けて踊ろうか トンネル抜けた先の幻想は どんな場所よりも美しいから いつもより浮かんだ顔で 軽やかにステップ踏んで しかめっつら しないで世界 まだあと少しの時間があるなら 一人きりのこの空間を 目を閉じて感じていたい 今日も社会(とけい)はまわり出す 何も変わらない いつも通りの駅 改札を通る 真顔の群れに 紛れ込む 籠の中に私 ふわりふわり遊んでいた場所は 振り返っても今日は会えなくて また明日 呟き 手をふったら わたしはそっとイヤホンを外した