幾億を数えた夜も 照らし続けていた極星は 目指す地へ導く標 行き止まりの崖の裏側に 廻る星で描いた 神話の欠片を集めて並べても ふと瞬きをする度に 形を変える世界 未完成のまま それでも僕は駆け上がる 求めたものは宙にあるから 剥がれていく夢の中で まだ消えたくないと抗った 零と一を掛け合わせた 本当の答を知るまでは 遠い星が遺した 無数の言葉を繋げて光らせる また誰かが嘆いていた 失うだけの世界 不完全な詩 悲劇と喜劇を映した剣が 黒い宙を切り取る この足下が崩れても 散らばる星のように不揃いな夢を 愛した僕はここにいる 最後に触れた隙間を見上げて やがて塗り潰される世界 未完成のまま 途切れた詩に堕ちながら もう一度だけ朝を願った 星のない宙