[00:27.32]あわれあわれや [00:29.47]だれぞおにか [00:31.66]てのなるところ [00:33.58] [00:33.84]さいてさいてや [00:35.94]あかいはな [00:38.17]ははなるところ… [00:39.97] [00:49.14]けものかとりか [00:51.30]かごのなか [00:53.46]てのなるところ [00:55.40] [00:55.58]さいてさいてや [00:57.90]あおいはな [00:59.98]おになくところ [01:02.03] [01:02.27]歪な躯 疵ついた四肢を [01:06.22]怖れも無く抱え微笑んだ [01:11.15]其の少女の小さな掌に [01:15.03]こぼれ落ちた血すら紅ならで [01:19.40] [01:19.58]言の葉に縋っては 螺旋 [01:21.59]差し伸べた手に問う [01:23.74]傍に居ても善いのですか [01:25.96]尋ねる躯はそう [01:28.15] [01:28.33]ヒトの情に縋ったケモノ [01:30.34]ヒトの恋をなぞった異形 [01:32.49]“其れでも愛して居た” [01:34.67]“其れでも愛して居た” [01:37.18] [01:50.21]こよみながれ [01:52.30]としつきかさね [01:54.52]ふたつのはな [01:56.47] [01:56.71]ひとのこ おにのこ [01:58.84]あのこはどちら [02:01.09]てのなるところ [02:02.97] [02:03.28]歪な躯 白い背 二つの [02:07.38]影は優しく重なるも [02:12.08]“禁じられし契りを交わして [02:15.97]生まれ落ちた仔の血も紅ならで” [02:20.43] [02:20.66]言の刃は砕いてゆく 希望 [02:22.73]「―異形の愛の楔は [02:24.79]深い禍根 残す」と [02:27.07]零した涙はそう [02:29.22] [02:29.42]ヒトの世の定めに背いて [02:31.46]ヒトの恋をなぞった異形 [02:33.64]其れでも愛した姿 [02:35.84]瞼に焼き付けて居た [02:38.27] [02:55.59]「逃げよう」ケモノは云った [02:58.48]人々の足音 まわる火の手 放たれた弓矢 [03:04.11]せめてそう貴方だけは、と [03:07.49]幼仔を庇う二つの [03:10.65]優しい影 貫いた [03:14.35] [03:19.68]言の葉に縋っては 螺旋 [03:21.63]事切れた 手に問う [03:23.84]生まれて来て善かったのですか [03:25.96]尋ねる躯はそう [03:28.03] [03:28.23]ヒトに忌み避けられし存在 [03:30.31]紅と碧の混じった異形 [03:32.59]“其れでも愛して居た?” [03:34.77]其れでも……否…… [03:36.91] [03:37.08]「ヒトの世が愛を奪う存在と為るならば [03:41.22]己(おれ)はヒトの世の下らぬ業 奪う修羅と為ろう」と [03:45.69]“愛が途絶える事も無く [03:47.70]流れ継いで行きます様―” [03:49.97]授かった名の意味を知る事は無い [03:52.55] [04:12.06][03:59.23]あわれあわれや [04:14.16][04:01.18]だれぞおにか [04:16.26][04:03.28]てのなるところ [04:18.12][04:05.23] [04:18.43][04:05.47]さいてさいてや [04:20.75][04:07.55]ふたつのかげ [04:22.90][04:09.85]だれなくところ